創業者は日本に四川料理を広めた「四川料理の父」陳建民氏。1958年に現在の西新橋にて創業し、その後六本木に2号店、1970年に赤坂四川飯店をオープンしました。1990年からは長男であり「料理の鉄人」でもおなじみの陳建一氏が二代目オーナーとして引き継いでいます。
もともと本場四川では汁なしであった担々麺を陳建民氏によって日本人向けにアレンジされた汁ありの担々麺。陳建民氏が亡くなった後に、今度は陳建一氏が中国にこの汁ありの担々麺を普及させたのだそうです。というわけで元祖汁あり担々麺でありますが、誰もがイメージする教科書通りの風貌。芝麻醤のコクとラー油のピリ辛が絶妙です。ただ辛さは控えめで、スープの口当たりとひき肉に滑らかな麺が合わさり、パスタのミートソースような錯覚に陥りました。これ今まで出会った担々麺とは別物だなぁ。ものすごく美味しいのに、決して強引なアプローチではなく一歩引いた余裕のある味なんだよね。